シール印刷の流れ

シール印刷を行う際、必要なものに、

①タック紙

②版・刃型

③原稿・刷り色の見本

があります。

タック紙はあらかじめ紙に糊を塗工した状態になっており、そこに剥離紙(台紙)が付いたロール状のものを使用します。→『紙の種類』

版は弊社では一般的に『亜鉛版』・『樹脂版』を使用しています。
この版にインクが塗られ、判子を押すようなイメージで、印刷されていきます。
紙が機械の中を進んでは止まりを繰り返していて、止まった時にのみ版が押される仕組みです。
頂いた刷色見本を基にベテランオペレーターが、インクを配合して調色します。

印刷が終わるとそのままの流れで、刃型によって仕上がりサイズに抜かれます。
ポスターや冊子などは、角が四角のことが多い為、四方を断裁して仕上げることが多いですが、
シールの場合、角が丸い場合や複雑な仕上がりデザインの場合が多いので、刃型を使って表面の紙のみを抜きます。
紙と剥離紙が糊でついている状態の原紙を、表面の紙のみ絶妙な圧力に調節するのが職人の腕の見せ所です!

刃型で抜かれた後は、シールの余白部分が剥がしとられ、シート状にカットされていきます。
ここまでの流れが、全て同じ機械の上で行われるので、別工賃等が発生しなく、シールを低価格でご案内出来る秘訣です。

図でイメージすると以下のようになります。



Aの部分からタック紙が送られていき、Bで版が押されます。
Bの部分にインクを溜めておく壺があり、そこに頂いた刷色見本に合わせたインクを入れていきます。
版は上下に動き続けるので下に付いた時に印刷され、上に上がっているときに版の周りを回るローラーによって、
新しいインクが版に塗られます。
ラミネートがある場合にはBとCの間でフィルムが貼り合わされ、
Cで原稿通りの実寸サイズに抜かれます。
このままだと、シール余白部分が剥離紙に残ったままなので、
Dで余白部のカスを剥がし取ります。
最後にEで1シートにシールを何面付けにするか設定をしカットしていきます。

図の様にシール印刷は、全て1ラインで製造されるが故に最初の刷り色合わせ、版・刃型の位置のセッティングがとても重要です。
完璧にセッティングをしても、機械始動中に若干のズレが起こる可能性がありますので、
経験豊富なオペレーターが、常に品質チェックをし、完璧な製品を納品できるよう心掛けております。